ロスジェネ次号特集「資本主義に、愛はあるのか?   総力特集 それでも生きたい、愛したいッ!! エロスジェネ宣言」


みなさんロスジェネという雑誌をご存じでしょうか?
大きな本屋さんには並んでいるのですが、派遣切りやニートが問題視される中、超左翼マガジンをうたう雑誌です。内容はまぁだいたい想像通りなんですが、次号が面白ろそうです。

次号は増山麗奈というアーティストが責任編集だそうで、完全に増山色たっぷりです。増山は女体盛りしてみたり、一人で国会議事堂前でデモしてみたり一貫性があるのかないのかよく分からない子持ちアーティストさんです。やってることはけっこう面白いのですが、やっぱりあくまで古き良き「左翼」って感じです。作品については、好みが分かれると思います。面白いものもあります。


「資本主義に、愛はあるのか?」

という題名は結構いいとこついてる気がします。普通「愛(友愛)」を問うなら民主主義の中で議論されるのですが、それほ資本主義で問うところが「左翼」っぽくっていいです。とは言え危険な賭けです。本人たちがそのことをどれほど意識しているのかはさて置き、読んでみたいとは思わされました。


中でも面白そうなのは、アート・マーケットに関する以下の記事です。確かにアート・マーケットは縮小しているのですが、それでも思ったほど影響がなかったというのが現状です。

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【世界の窓】
■インタビュー 中国アートバブルとは何だったのか
  芸術家メレモン氏インタビュー 聞き手・鳥本健太(芸術評論家)
■戦後のイラクアート アッサード・ヨシフ(芸術家)
■論文「ポップ・アート」から「デモ・アート」へ――ロスジェネ的芸術とは何か? 大澤信亮

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もうすぐ始まるヴェネチア・ビエンナーレのテーマは「Making the World」ですが、どういう世界を作るかはいろいろ議論されていいですよね。

これに対する答えが「エロスジェネ」ってことらしいです。少子化対策にはよさそうです。これが「超左翼」の答えだそうです。




しかし!



増山さんのブログに以下のような記載がありました。


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【news】6/13四谷CCAAでヨーロッパ遠征ツアーシンポジウム「若輩なる日本の現代美術」」

日本の現代美術はまだ始まったばかりだ!
嗚呼ー“Young Japanese Contemporary Art”
ようやくWorld Wideな視野でArtを構想できる環境が日本にも出来たのだろうか!
Artistはもちろん、批評家、キュレター、美術館、行政、
メディア、ギャラリスト、コレクター、観客、教育...
全ての成長がさらに必要だ!
ARTは果たして世界に
現代のジャパンオリジナルを問うことが出来るのか?
そんな環境から
ヨーロッパ遠征に臨む出展作家の胸中やいかに

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これってもろ右翼発言なんじゃなかろうか!?


いやいや違うんだ!ということは分かった上で敢えて問うてみました。このへんの理論武装について、もっと意識的でもいいと思うんですよね。なんというか、非常に素朴で確かに「愛すべき」人たちなんですが、素朴だなぁ、、、懐かしいなぁ、、、ってだけで終わってしまいますよね。大丈夫かな。共感しないんですが、心配になってきます。(左翼が心配されてどうする!?)



とにかく、この特集は楽しみです。久し振りに買って読もうと思います。


6月中旬には店頭に並ぶようです。


超左翼マガジン ロスジェネ