ジェネラル・ルージュの凱旋 海堂尊

ジェネラル・ルージュの凱旋(上) (宝島社文庫)

ジェネラル・ルージュの凱旋(上) (宝島社文庫)

ジェネラル・ルージュの凱旋(下) (宝島社文庫)

ジェネラル・ルージュの凱旋(下) (宝島社文庫)


読まなければならない事情があったので読みました。実は他の海堂作品を読んだことがありませんでした。正直あまり面白くなかったのですが、他の作品を読めばもっと楽しめたのだろうと思います。ちなみに本作は『ナイチンゲールの沈黙』という前作と同じ時間に起った出来事が書かれてあるそうです。

ストーリーは大学付属病院で展開します。ドクターヘリの導入を強く希望する救急救命部長の速水、それからおなじみのお人よし心療内科医田口、ロジカル・モンスター厚労省の白鳥。本作での視点キャラクターは正義感の強い看護婦翔子です。

病院内で様々な確執を持つ速水を中心にストーリーは展開します。簡単に言えば、上記のキャラクターたちが正義で、その他の悪キャラと戦うという内容です。内容としてはそれだけです。伏線らしきものは存在しますが、特に驚きはありません。伏線というよりは、事前に結果をばらしておくと言ったほうがいいと思います。だから、読み進めても「そうだよね」というだけです。

端的に言って、読みやす過ぎる本でした。こんなに単純なストーリーでいいの?って感じです。ただ、それだけ単純なものを書いてもある程度読ませるのはすごいと思いました。そして、単純なだけに映画にはしやすいだろうなとも思いました。映画版は田口が女性になっていたりしますが、役者がいいので、絶対面白いだろうと思います。そろそろ終わってしまいそうなので、見に行ってみようかと思います。竹内結子、阿倍寛、堺雅人という役者陣は、むしろ卑怯だろって感じですよね。魅力的すぎます。そして、それぞれのキャラクターにばっちりあってます。

ということは、面白くないとかいいながら結構はまっているということなのかもしれません。

ザ・エンターテインメント。という感じの作品です。




映画版ジェネラル・ルージュの凱旋